海外商品市場における先物取引の受託等に関する法律 1~10条まで
(昭和五十七年七月十六日法律第六十五号)
最終改正:平成一一年一二月二二日法律第一六〇号
第二条 この法律において「先物取引」とは、売買の当事者が将来の一定の時期において当該売買の目的物となつている商品及びその対価を現に授受するように制約される取引であつて、現に当該商品の転売又は買戻しをしたときは差金の授受によつて決済することができるものをいう。
2 この法律において「海外商品市場」とは、外国に所在し、かつ、商品(有価証券、通貨その他これらに類するものとして政令で定めるものを除く。以下同じ。)の先物取引が行われる市場であつて、政令で指定するものをいう。
3 前項の規定による指定は、当該海外商品市場における先物取引の目的物となつている一種の商品ごとに行う。
4 この法律において「海外商品市場における先物取引の受託等」とは、海外商品市場において先物取引を行うことの委託を受け、又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理を引き受けることをいう。
5 この法律において「海外商品取引業者」とは、海外商品市場における先物取引の受託等を業として行う者(海外商品市場における先物取引の受託等を業として 行うことについて、この法律以外の法律でその適用により海外商品市場における先物取引の受託等の公正及び当該先物取引の委託者が受けることのある損害の防 止が確保されるものの規定に基づく規制を受ける者として政令で定めるものを除く。)をいう。
6 この法律において「海外先物契約」とは、海外商品市場における先物取引の受託等を内容とする契約であつて、海外商品取引業者が売付け又は買付け の別、売付け又は買付けに係る価格、数量及び時期その他の経済産業省令で定める事項につき別に顧客の指示を受けて売付け若しくは買付け又はその注文をする 旨の定めのあるものをいう。
第四条 海外商品取引業者は、海外先物契約を締結しようとするときは、顧客に対し、当該海外先物契約を締結するまでに、経済産業省令で定めるところにより、海外先 物契約の内容及びその履行に関する事項であつて経済産業省令で定めるものについて当該海外先物契約に係る概要を記載した書面を交付しなければならない。
第五条 海外商品取引業者は、海外先物契約を締結したときは、顧客に対し、遅滞なく、経済産業省令で定めるところにより、次に掲げる事項のすべてについて当該海外先物契約の内容を明らかにする書面を交付しなければならない。
一 海外商品市場を開設するものの名称及び当該海外商品市場の開設地並びに当該海外商品市場において行われる先物取引の期限及び目的物となつている商品の種類
二 第二条第六項の経済産業省令で定める事項及び当該事項についての顧客の指示の方法
三 海外先物契約の目的物となつている商品及びその対価の授受又は当該商品の転売若しくは買戻しに伴う差金の授受の方法
四 海外商品市場における相場の表示に用いられる外国通貨の単位及び当該外国通貨の単位を本邦通貨の単位に換算する方法
五 顧客が海外先物契約に関し預託すべき金銭、有価証券その他の物(以下「保証金」という。)の種類及び価額並びに顧客が保証金を預託し、及びその返還を受ける方法
六 海外商品取引業者が顧客から徴収する手数料の料率及び徴収の方法
七 前各号に掲げるもののほか、経済産業省令で定める事項
2 海外商品取引業者は、海外先物契約に基づく第二条第六項の経済産業省令で定める事項についての顧客の指示(以下「顧客の売買指示」という。)を 受けたときは、当該顧客に対し、直ちに、経済産業省令で定めるところにより、当該顧客の売買指示を受けた日の日付及び同項の経済産業省令で定める事項のす べてについての当該顧客の売買指示の内容を明らかにする書面を交付しなければならない。
第七条 海外商品取引業者は、海外先物契約に係る売付け又は買付けが成立したときは、顧客に対し、遅滞なく、成立した当該売付け又は買付けに係る価格及び数量並びにその成立の日の日付その他経済産業省令で定める事項についての内容を明らかにする書面を交付しなければならない。
第八条 海外商品取引業者は、海外先物契約を締結した日から十四日を経過した日以後でなければ、当該海外先物契約に基づく顧客の売買指示を受けてはならない。ただし、海外商品取引業者の事業所においてした顧客の売買指示については、この限りでない。
2 前項の規定に違反して受けた顧客の売買指示に基づいて海外商品取引業者がした売付け若しくは買付け又はその注文は、当該海外商品取引業者の計算によつてしたものとみなす。
第九条 海外商品取引業者が海外先物契約の締結又は顧客の売買指示について勧誘するときは、海外商品市場における相場の変動その他の海外商品市場における先物取引 に関する事項並びに海外先物契約の内容及びその履行に関する事項であつて、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして政令で定めるものにつき、 故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為をしてはならない。
第十条 海外商品取引業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 海外商品市場における先物取引に関し、顧客に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供して、海外先物契約の締結又は顧客の売買指示について勧誘すること。
二 海外商品市場における先物取引に関し、顧客に対し、損失の全部若しくは一部を負担することを約し又は利益を保証して、海外先物契約の締結又は顧客の売買指示について勧誘すること。
三 第五条第一項各号に掲げる事項の全部又は一部について、顧客の同意を得ないで定めることができることを内容とする海外先物契約を締結すること。
四 海外先物契約を締結しないで、又は第二条第六項の経済産業省令で定める事項の全部若しくは一部についての顧客の指示を受けないで、売付け若しくは買付け又はその注文をし、顧客を威迫することによりその追認を求めること。
五 海外先物契約に基づく売付け若しくは買付け又はその注文をすることその他の当該海外先物契約に基づく債務の全部又は一部の履行を拒否し、又は不当に遅延させること。
六 海外先物契約に基づく売付け若しくは買付け又はその注文をしないで、自己がその相手方となつて売買を成立させること。
七 海外先物契約に基づき顧客の計算に属する金銭、有価証券その他の財産又は保証金を虚偽の相場を利用することその他不正の手段により取得すること。
八 前各号に掲げるもののほか、海外先物契約に関する行為であつて、顧客の保護に欠けるものとして経済産業省令で定めるもの